| 二葉屋の『世界の伝統のニット・概論』 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 素材と伝統のニットにこだわりの毛糸屋「二葉屋」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 2005年3月 8日更新 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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編物を語るのに、どうしても手も本物の「伝統のニット」を見ないと語れないと思い、英国スコットランド、北欧、カナダBC等の現地へ視察に行ってきました。 伝統のニットに大感動。 「すごい」の一言。 「伝統のニット」「伝承のニット」は生きる闘い(生活)と共に受け継がれてきたのでした。 私は、人間の生きる闘いと共に受け継がれてきた「セーター」だから、好きなんです。 |
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「伝統のニット」「伝承のニット」から学ぶものがあります。 生きる闘いの中で、少しでも生活を豊かに演出して闘ってきました。 現代には、現代の生活をより豊かに演出しようといろんな方々が奮闘されています。 編物は、演出によって「実用性のある普段着」から「ファッション性のあるお洒落着」。 是非、本物志向のニットを一度はお試しください。 何かを感じていただけるでしょう。くれぐれも「本物志向」のものを。 |
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| 大阪・池田「二葉屋」が作成いたしました『伝統のニット概論』は、《 転載禁止 》 ですが 《 リンクフリー 》 です。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| スコッティッシュアランセーター (イギリス・スコットランド)【手編み・棒針】 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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元は「ガンジーセーター」【海の男たちのセーターの代表格】であろう思われます。スコットランドの海沿い小さな町の博物館にはガンジーセーターと海の男達の姿が必ず描かれています。ウィツビー、アバディーン、スカボロー等にその痕跡があります。スカボローの酒場には、ガンジーセーターを着た男達の合唱を聞ける時もあるようです。 19世紀末から、海の男達の制服として、家族の手によって編み継がれてきました。ガンジーセーターは、人々の命と暮らしを守ったのです。 それぞれの模様には、意味があります。 海難事故の多い当時、一つ一つのセーターは「身分証明書」の役割もありました。事故があれば、セーターの模様から、どこの地方の、どの村の、どの家のものかがわかるようになっていて、一つ一つのセーターには、一箇所編み目を間違って編み上げているのです。その間違った個所によって、個人が特定されるのです。 まさにセーターが生きる闘いと共に存在していたのです。 商品化されたガンジーセーターは、最近は販売されることはありません。歴史的には、100年以上前から編み継がれています。 アランセーターとして存在している作品は、すべてラグラン袖となっています。スコットランドでも、編み手が高齢化して、販売される作品は少なくなってきました。そろそろ「アンティーク」に。 ロンドンで手に入るものは、イングランドの機械編みが多く、スコットランドの手編みは少なくなってきているようです。 |
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| シェットランドフェアアイルセーター (イギリス・スコットランド) シェットランド島 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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シェットランドフェアアイルセーターは、軽いシェットランドウールを使って幾何学的な編み込み模様(伝統のパターン、一段に2色使う)のセーター。 最近は市場に出回る量が少ない歴史的には、100年以上前から編み継がれている。 一般には、手横と呼ばれている「手編み機」ニット、シェットランド島では、マーガレットスチワートさんによって、手編みの作品(世界的に有名)が作り出されている。 シェットランド島は、塩分の多い島。高い木は有りません。シェットランド島の羊は、海草も食べます。だからシェットランドの羊から採れるウールは、他に類を見ない特殊なウール。 ウールは二重構造繊維、表面は人間の皮膚と同じく角質化層で硬く、内部は柔らかい。 シェットランドウールは、外の角質化層の厚い構造のため、極端に言えば、鋼のようなウール そのため極細原毛でも、弾力性のある特殊なウール。だから軽くて暖かく一定の厚みがあり 毛玉もできにくく長持ちするセーターが生まれるのです。 |
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| ノルディックセーター〈ノルウェー各地〉 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ノルウエー各地に伝統のニットが存在します。 「セテスデール」「ヴォス」「ファーナコフタ」等、8種以上存在。今でも伝承されています。生産されているというより、伝承されていると言ったほうが適切な表現でしょう。今日、ノルウェーでは各地のパターンを伝承し、今風のセーターが創られ販売されていてます。一見する同じ様ですが、数多くの模様があり、色使いもさまざま。 現地の人達は、イギリスと同じく数年に一枚のセーターしか購入しません。その時は、本当のお気に入りのセーターを選びます。使い捨てではありません。 また、スウェーデンにも伝統のニットが存在しています。シンプルですが。 北欧は、編物のカリスマでは。世界に広まったのは、当時世界一の「バイキング」の力では。 |
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| カウチンセーター (カナダ・バンクーバー島・カウチン地方ダンカン)【手編み・棒針】 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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百十年程前に、シェットランド島の移民の人達から編物が伝承されました。それまでは、織りが中心。 羊からウールを取り出すことのできたインディアンだから伝承されたのです。 アメリカ大陸では、羊は少なかったようです、アメリカ対利器に移民してきた人々が羊を持ち込まなかったのでしょう。 そのためアメリカでは、ウールのセーターはあまり作り出されなかったのでしょう。 現アメリカで、ウールのセーターはほとんど生産されていませんし、高品質ウールのセーターが販売されているのをあまり見かけません。 伝承されその伝統を守って編み継がれてきたのが、カウチン地方のセーリッシュ語族(4部族)のカウチンインディアン達。織りに使っていた手紡ぎの太い糸で編み継がれてきたのが「カウチンセーター」。 西海岸のインディアン達にも伝承されました。 独特の編み技法(すべてがつながっていて1本の糸で編まれたようになっている・ワンピース編み・継ぎ目がない)も特徴です。インディアンの編み手は、現在僅か250人程度。統括しているのは、セーリッシュ語族(4部族)の酋長・モデスタ氏(モデスタインディアンクラフト社)。 本物のインディアンの編んだカウチンセーター(年間6500枚程度)は、カナダでも僅かしか販売されていない。土産物のほとんどが本物ではありません。ダンカンではすべて本物。日本販売のほとんどが、本物のマーク(B.C.州政府公認・言わば血統書と同様)が入っていません。バンクーバーでも、「マーク」入りは僅か。 |
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| アイリッシュアランセーター (アイルランド・アラン島)【手編み・棒針】 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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強撚の手編み糸で編まれています。イギリスと違って袖つけはセットイン。 ケルト人の伝承文化。数百年の歴史がありそう。 アラン等の各家にある昔(90年程前)の保存されているアランセーターは、紺色のものが多いそうです。 最近販売されているものは、生成りのアランセーターがほとんど。日本でも手に入りますが、将来はわからない。 丁寧に着ると数十年着れます。〈アラン島の手工芸協会によって、伝承のニットが編み継がれています〉 模様の一つ一つに、家紋的な模様を含め、編み手の想いが込められた意味のある模様も編み込まれています。 この模様は、スコットランドのアランセーターと同じ意味の模様も沢山なあります。 |
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| アイスランド・ロピーセーター(ヨーク) 【手編み・棒針】 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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それほど古い歴史のあるものではありません。保存されているセーターも、60年ぐらい前のものが最も古く、グリーンランドからのもの。 そのセーターが、今はアイスランドセーター(アイスランド・ロピーセーター)と言われています。 古いものは、染色でなく羊の毛の色をそのまま使っていましたので「茶色」「こげ茶」「ベージュ」「グレー」「生成」等の色しか使われていません。 本来の羊の天然色。糸は、ロービングヤーン(ロピーヤーン)で、デザインは『丸ヨーク』。 ただアイスランド南部では、17世紀頃の編物の一部が発掘されている。 1849年に8000着以上のセーターが輸出された記録も残っている。 「ヨーク」デザインは、1950年頃からつくられているようです。それまでは,スカンジナビア〈ノルディック系〉の伝統のデザインのものであった。 |
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