コットン(綿)Tシャツの分類、解説[良いTシャツとは?]05改訂版 禁転載
改訂 2005年7月18日
@ コットン(綿)について
人類に欠かせない繊維素材。日本の夏素材としても最も必要な繊維素材。原綿のランクは、国際市場では16ランク程度に種分けされウールより分かり易い。(ウールはオーストラリア・シドニー・イエノラウールセンターではサンプル箱が、約9千箱程度用意されている) 
高級高品質素材原綿として、カリブ海の6つの島で採れる「海島綿」、エジプト周辺で採れる「エジプト綿」、アメリカ西海岸沿岸で採れる「カリフォルニア綿、メキシコ綿」米綿とも言われる、中国トルファンの「トルファン綿」等が、比較的糸長があり、光沢のある高級原綿(超長綿)の産地です。
A 高品質綿の代表格
高級素材としての「超長綿」は、光沢があり糸長もある。ウェア素材としては好適。 
綿市場では、光沢係数と糸長で評価され、高級素材(良質繊維素材)としては、光沢係数50程度以上ののもの。世界最高級超長綿素材は『海島綿』、この素材を使用した綿製品、手編み糸は着心地、肌ざわり共に本当に素晴らしいが高額の商品となっています。
次のランクとして『エジプト綿』、「イシスコットン」「マコジュメル綿」等。『カリフォルニア綿』、「スーピマコットン」等があります。
あとは、紡績技術によって相当の格差がでてくる。
お洗濯の仕方<ヒント>
B 高品質綿素材を活かす条件
「超長綿」を原糸として使用すること。 『綿紡績技術』と『きれいな水』が必須条件。
高品質原綿を原糸として、高水準の紡績、「きれいな水」を使用することで色も原糸もきれいに、染色もきれいに仕上がってくる。堅牢度の高い製品となる。 ニット編み機も良い機械を使用することで高品質の綿ニット地が生まれる。恵まれた「水」によって、スイス、オーストリア、ドイツ、日本の綿製品が最高品質となる。
※ 堅牢度には、「日照」「染色」「摩擦」の3種で「1〜5級」に分類。 5級が最高レベル。 日本製では、ほとんど3級以上のもの。
< DCブランド品を除き「価格」と「品質」は比例する。>
C Tシャツ等で使われている綿素材の分類
● 一般的特価専用     30単糸綿、40単糸綿、等          市価価格帯 100円−980円 ●
・耐久性もあまり良くない。毛羽立ちやすい。染色も丁寧でなく、色落ち、色焼けが目立つものがあります。 当然、縫製も丁寧なものは少ない。 国産品は少ない。 ほとんど堅牢度は 3級以下、ひどいものは、2級以下。
★「30単糸綿」=30番手の綿糸の単糸(1本)で編んだニット地。          
  「60双糸綿」=60番手の綿糸の双糸(2本撚り)で編んだニット地。
番手の数値が多くなれば、細くなる。細糸は弱くなる。超長綿を使用してしっかりと撚ることで細くても強度が保たれる。
細糸は、良質で高い価格となるわけです。
● 一般的普及品      40単糸綿、60双糸綿、等          市価価格帯 750円−2900円 ●
・市場で最も多く出回る製品。 国産品、外国製共に品質に大差がないようです。 堅牢度は 3級より少し良い程度。     
・婦人物の国産品で、一部の良質メーカーは「立体裁断縫製」しています。 数年前より「60双糸綿」が普及品になってきています。
 但し、「60双糸綿」は以前と違い、3ランク程度に細分類できます。 「上」「中」「下」は、光沢の有る無しによって決まります。
 以前よりある、光沢の有る「60双糸綿」が「上」となり、品質は安定。 普通綿使いの「下」は、毛羽立ち・色焼けの可能性あり。
*市価価格帯の価格は、あまりデザイン性の低い物を基準としています。
*デザイン性の高い製品およびブランド品は、表記価格の倍以上で販売
 されていることもあります。 
★Tシャツ等での「立体裁断縫製」は、袖ぐりが楽で大変着やすい。
 細い糸の「双糸綿」は、毛羽立たなく洗濯にも耐えます。
 吸汗性も優れています。紳士物には、あまり使用されていない。
● 高級品          60双糸綿、65双糸綿、66双糸綿等     市価価格帯 1800円−5000円 ●
東邦レーヨン『スーピマ』、「60双糸綿」のラベルのついているもの。
・このランクより、プリントもきれいに描けています。 高級な超長綿素材も使用されているものもあります。
・製品形状も型崩れしにくい、デザイン性のあるものもきれいに仕上がっています。数少ないですが「65双糸綿」「66双糸綿」の製品も。
・「立体裁断縫製」しているのがほとんど。洗濯にも耐える製品が多くなっきます。 ほとんど堅牢度は 4級近い。
良い素材、高級素材使用では、商品管理が良くなってくる。加工するにも、手を掛けます。当然、「色落ち」「色やけ」が発生しにくくなります。
染色管理も徹底されてくるのです。良質素材で商品管理が良くなると、出来上がった製品は、価格も高いものなります。「良い品」は、「高い」。 
でも「高い」製品が、良質とは限らないですよ。  
● 高級品上級       60双糸綿、65双糸綿、80双糸綿等     市価価格帯 2900円−9800円 ●
富士紡『スーピマ』、ヨーロッパの高級品のひとつ「スイス」「オーストリア」のプリント綿は、このランク。
カリフォルニア綿「スーピマ」等、〈フライス〉鐘紡『スペランザ』、超長綿素材。
 【光沢係数52程度以上の高級綿】  最高級(B)との差はほとんど無い。
・このランクより、高級な超長綿素材が中心。当然、吸汗性は優れている。製品としては、安定した品質のものとなってきます。
・染色管理、製糸管理がきちんとされています。色落ち、色やけ、毛羽立ち等の心配は、ほとんどありません。ほとんど堅牢度は 4級以上。
 このランクの製品から、下級品と比べると「涼しさ」を感じるはずです。糸が細いため、吸汗性と発散性、通気性に優れているためです。
・「スイス」「オーストリア」「ドイツ」の高品質プリントを使用した製品は、『オッテン』ブランドで、国産生産されて定着していましたが、
 今年から、中国生産となってきました。縫製は、今のところ丁寧。<でも、残念です>
昨年より、価格は一部「高級高品質綿素材」以外は少し安価となっているようです。 昨年多くなってきた「進化した強撚フライス綿素材」は量的には増えず、「80双超長綿天竺」のTシャツがやはり復調です。 フライスでは「光沢」がなく高級感に欠けるという評価があり「天竺」が目に付くと思われます。 鐘紡・長浜工場の綿紡績の閉鎖の影響がどの程度かは今のところ見えてきません。 「カネボウ・スペランザ」素材がどの程度流通残があるのかも見えて着ません。  全体に、「高級高品質綿素材」は品薄、七分袖も品薄です。 DCブランドより、やはり「糸ブランド」があてになります。「糸ブランド」を購入指針に。
「カネボウ・スペランザ」に変わる素材を各社生産中。
2005年の素材
 情勢と傾向
※ 堅牢度には、「日照」「染色」「摩擦」の3種で「1〜5級」に分類。 5級が最高レベル。 このクラスでは、ほとんど4級以上のもの。
● 最高級品(B)       65双糸綿、80双糸綿等          市価価格帯 3900円−12800円 ●
超長綿使用。ほとんどが強撚フライス糸。〈天竺〉 クラボウ『イクナトーン』、日清紡『ロイヤルソフト』
                〈フライス〉日清紡『リプセ』『デルアネス』、富士紡『ヴィベンテ』、東邦テキスタイル『ロマネスク』等。
・高級な超長綿素材で、製品としては、安定した品質。染色管理、製糸管理がされています。 ほとんど堅牢度は 4級以上。
・着やすさ、涼しさ、着心地の良さを感じる製品。インナーにも最適、数枚は持っておきたい製品。今年は大衆価格で販売されています。
「80双糸綿」と「40単糸綿」とは、あまり厚みは変わりません。品質は比べ物にならないほど、「80双糸綿」が良い。
「フライス」地は、ゴム編みしたニット。「強撚フライス」地は、糸の撚り方を強く逆にしゴム編みした「さらっ」と感じる肌触り。
欠点は、引っ張ると変形することがあります。 「天竺」は、これまでのTシャツの生地(メリヤス地)。
● 最高級品(A)       80双糸綿等                 市価価格帯 5900円−19800円 ●
エジプト綿等の超長綿使用。ほとんどが強撚フライス糸。 【光沢係数55程度以上の高級綿】
富士紡『レンシル』『エクスデルタ』(フライス)、ユニチカ『グルゼール』(フライス)、シキボウ『ホワイトナイル』等。
・すべて高級な超長綿素材。製品としては、安定した品質。染色管理、製糸管理がきちんとされています。 ほとんど堅牢度は 4級以上。
・着やすさ、涼しさ、着心地の良さを感じる製品。女性の方は、必ず数枚は持っておきたい製品。  ・体感してください。
● 最高級品(TOP)       80双糸綿、100双糸綿、等       市価価格帯 5900円−29000円 ●
東洋紡『イシスコットン』(エジプト・イシス綿)、日清紡『クリアーナスーパーソフト』(フライス)、海島綿、等。【光沢係数60程度以上の最高級綿】
・最高級超長綿の安定した品質の最高級製品。この素材、一度着るとやめられない。紡績も最高技術で仕上ています。
・涼しさも申し分ない。真夏日には、他のランクのTシャツより涼しく感じる方も多い製品。 ≪実感してください≫
・手洗いすれば、長持ちし、光沢も消えず、色焼け知らず。  堅牢度は 5級に近い。
・光沢のある最高級素材の原綿の採れる条件は、豊富な降水量と日照。まさに最高の自然の恵みである。
・紳士用が無いようである。 大変残念。 但し、身長160cm程度の小柄な男性で、女性用のイシスコットンのTシャツが着れる方あり。
イシスコットンTシャツ(無地)(女性用)販売
D 手づくり材料素材として
★★ 手描きに適したTシャツ ★★
・ある程度きれいに仕上がる素材としては、「60双天竺」以上のTシャツです。
 プロの手づくりとして販売されている「手描きTシャツ」も同様です。60双以下のものを使用すると線もはっきりせず仕上がりも少しぼやけたものに
 なり、素材が長持ちせず毛羽立つのでせっかくの手描きをしても。
 国産の「60双天竺」の上級をお奨め。 「手描きTシャツ」を販売されている方で、一部原価の安いほうが良いとのことで、海外製を使われて
 販売され、一年後にTシャツが黄ばんだり、色焼けが起こりクレーム対象に。 手づくり販売は、できるだけ良い素材を使いましょう。
 数百円ケチることで、作品が台無しになります。
・最適なのは「80双天竺」でしょう。仕上がりも良く素材も長持ち、手描きの価値あり。
・「フライス綿」の使用についてあまりデータがありませんが、80双フライスなら大丈夫でしょう。
★★ 刺繍に適したTシャツ ★★
・25番手程度なら、適正素材としては、「60双天竺」のTシャツです。
 60双以下のものを使用すると素材が長持ちせず毛羽立つのでせっかくの手刺繍をしても価値無し。
・50−80番手なら最適なのは「80双天竺」でしょう。仕上がりも良く素材も長持ち、価値あり。
・「フライス綿」の使用についてあまりデータがありませんが、フライスはゴム編みになっているので高級フライスなら行けそう ですが少し不安もあります。
お洗濯の仕方<ヒント>
禁転載 (C) futabaya. 2005. 『 日本製の製品を買って、日本を元気にしましょう 』